魔
ガタン ゴトン 、、、
ガタン ゴトン 、、
ガカッコトン、 ダタン ゴトン、
ガタン ゴトン 、、、
幾つもの連結器を潜り、本線に入った列車は、ゆっくりとスピードを上げ始める、
双子多摩川の居酒屋で、打ち上げをしていた時に携帯が鳴った、7時半。
「あ、今さ、蒲田の、美穂の店で飲んでんだけど、来てよ!」
「え!今、番組の、打ち上げ中なんだけど、」
「じゃ、9時に、商店街の外れのカラオケBOXネ!例の!JKって店!ジャねェ〜」
ツゥ〜、 ツゥ〜、 ツゥ〜、
車窓の外を流れる、無数の蛍光灯達の、流星群。 溜め息。 手摺りに額を凭れ掛けさせて、瞳を閉じる。
ガタン、ゴットン、
ガタン、ゴトン。
ゆっくりと眼を開けてみる。 車内には20人位の疲れた表情の乗客達が、、、
同じ振動に身を委ねていた。
背広姿の中年サラリーマンに混じって、高校生位の女の子の集団、皆んな同じ髪型で同じメイク、、、。 茶髪の男の子、 コンビニ袋に茶色の何かを、大事そうに入れて持っている初老の男性、キャバイ格好の女性、引っ切り無しにテキストメッセージを確認している。同伴、、無理、、。
駅に止まり、電車はドアを開く、。
キャバ嬢とコンビニジジイが出て行く。
まるで、車両が、ゲロでも吐き出すかの様に、
代わりに、サラリーマン風の男達が入って来た。
プッシュー 、 , 、 、
ドアが閉まる、
瞳を、窓の外に向ける、、
涙が、頬をつたう。
「何やってんだよ!馬鹿ヤロウ!!映り込んでんじゃねぇーよ」 フロアディレクターの野次。
「アァ〜アしょうがないな、監督ぅ〜!この子じゃ駄目だ、やっぱり!」 役者さんには嫌われ。
「ちょっとぉ〜!!どおなってんのよぉ〜!?この子が居ると何か、、って、、 やっだぁ〜!そうじゃなくってぇ〜〜(笑)」 女優さんの目の敵。
あたしは!苦情係がやりたくてこの世界に入ったんじゃない! って言うか! 仕事なんだから!役者もスタッフも! モ ン ク を言うな!っつーの!!!
皆んなでサァ!
いい作品!
作っちゃいましょうよ!!!!!
「あぁ、いいから、そこ、笑っといて、あと、明日の本読みネ、2時がギリなんで、飛鳥さん捕まえといてネ。ヨロピクぅ〜!」
あのぉ、、いい、作品、、、、
「ハイ!ハイ!ハイ! 何!辛気臭い顔してんの!? 飲んじゃおぉ〜〜〜!」
あのぉ、、いい、作品、、、、、、、。
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