陵辱
りょう‐じょく【凌辱・陵辱】
[名](スル)1 相手を傷つけるような言動をして、恥をかかせること。「武力による―を受ける」2 暴力で女性を犯すこと。
サーフィンを始めて 、一年。
一応、 サーフボード、 ウエットスーツ、 ブーツ、などを買い揃えて、海に来てみる様にはなった。
一番の買い物は、くるま、だった。
友人からダットサンの軽トラを買って、 修理して 、車検にもだして、、、結局、30万近くかかっている。
それなのに、海に来れるのは、年に5〜6回。(もっとも、くるま、は、仕事でも使っているので、便利な事には、違い無い。)
つまり、一年前に始めているとは名ばかりで、今日で5回目の波乗りなのだ。
32才で独立して、建築デザインのオフィスをもった。 それまでは、 大手の代理店に居た。 公共施設や、国家事業などの大きなプロジェクトの小さな歯車的な仕事ばかりだった。 が、 今は違う、、、。 小さな仕事だが、確実に自分が主軸であり、すべての歯車は、自分の為に動いていた。
経済的にも楽になり、独立して3年、それまで住んでいた保土ヶ谷のアパートから、広尾のマンションに引っ越した。
五反田の木造ワンルームの事務所も、高輪台の2LDKのオフィスに変え、私と妻だけだったスタッフも、今では5人の正社員と三人のアルバイトの居る一端の設計事務所だ。
そんな事より、なにより、私の人生での、一番の幸せがその翌年に起こった。
35才で、正に、波に乗って来た時に、娘が!生まれたのだ!!!。
『ナミ』と、名付けた。、、、、、。
ナミ、、、、、。
目の大きな、鼻筋の通った、ひいき目に見ても惚れ惚れするような、可愛らしい娘が、私の人生に舞い降りた。
天使、、、、?
それからの私と妻とナミの毎日は夢の様に過ぎて行った。
ナミは、活発で天真爛漫、誰にでも優しく、堅実で純粋。
ナミは、疑う事を知らない、 責める事をしない。
ナミは、誰からも愛され。
誰をも、愛した。
た、、、、、、、、、。
サーフィンで、一番むずかしいのは、波を捉える時だとゆう事に気付いたのは、二回目の時だった。
(よしきた!) で、方向転換してパドリングしても、波は、行ってしまう。
もう一度やってみる、 また駄目!
つまり、 (よしきた!)の、その一寸前に (よし来る!)を見いだして、方向転換して、すでにパドリングをしていれば、なんとか波を捉まえられるんだ、と、まあ、口では簡単に言う事が出来るが、これは、相当難しい。
馴れたサーファーなら、(よしきた!)でクルリ、パドリングだって馴れたもんで、、と言うより腕力が鍛えられているのでぐいぐい板を波の引き際に持って行ける。
私は46才で今度で5度目だ、、、。 そんなテクも腕力も無い。 でも、波には乗りたい。 絶対乗りたい。 次に何時来れるかなんて分からない。今日で最後なのかもしれない。
、、、、、、、、、、、、、、、、、。
さて、ここで、波乗りの力学的見地を、自分なりに解明した 。
波とゆうのは、一見、沖から浜に向かってくる単一な、ちから、に見えてしまうが、実は非常に複雑な動きを、その水面下でしているのだ。いや 水面下だけでは無い。、、、、、全てでだ。
波は、まず引く。
そして、打つ。
波乗りをしていてまず思ったのが、今、自分が乗っている波は、後ろに向かって引いている、と言う事だ。
しかし、その、後ろに向かって引いているはずの波ごと全部が、前に向かって進んでいるのだ、だから結果私は前に進むんだ。 引いた、ちから、ごと、前え。
撃鉄を起こす、、、。
引き金を引く、、、。
撃鉄が、弾を前に弾く、、、、、、。
「何か波乗りに似てませんか先輩?」
、、、、、、、、、、、。
余計な事を聞いている余裕は無かった。
、、、、、、、、、、、。
「おい、ダイジョブか?このオッサン?」
「まちがい、ないっす。 マジやばいっすよ。、、、。 」
私の手の中にズシリと重い塊があった。
「あ、それ、それやばいっす、ちょーやばいっす。ってーか、先輩に似合ってるっつーか。しぶいっつーか。ほら先月行ったじゃないスカ。鎌倉系、あのへんの波みたいに、いっこ、いっこ、確実に、みたいな。」
「おい、ほんまに、ダイジョブなんやろな? このオッサン???」
「先輩、決めちゃって下さい、素人はリボルバーがいいんすよ。絶対、絶対、ぜったーい!。 セミアイオートマチックは、いいんすけどー。引き金を引くのが早すぎると、ジャムるんすよ、 だから、はい、ネ! 悪い事、言わないから、決めちゃいましょう!!!。 言ってたじゃないすかー!”俺、不器用だから”って、分かりますか? 撃ったら、撃鉄をおこす、 引き金を引く! で、また、撃ったら、 はい、 そう! 撃鉄を、、起こして、、 引き金を、、、、はい、、、起こして、、、、!!! そう、、、!で、、!バァーン!!!!」。
「けったくそ悪いわー、なんや、おっさん、どないやねん?」
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。
波待ちを、していた、
ちゃぷん、ちゃぽん、、、、、、ちゃっぷん、、、、ちゃっぽん、、。
今日はやって見るつもりだ、、、、、!。
裏技、、、、、!
と言うより、、、、、、、、、、、、、、。
、、、、、、、、、、、 ずる。
、、、、、、、、、、、、、、、、、、う〜ん。
それとも違うかー、、、、、。
とにかく、、、、、、。
波乗り、したくて、想い着いた、苦肉の策。
、、、、、、、、、、。
ナミが、9才の時、小学校の運動会で5位になったのを撮ったDVDを、昨日の夜、朝の8時迄、観ていた、、。
ワイルドターキーが、空になった。
まだ、 心臓が痛い。
「何やこのオッサン!!!エー加減にセーや! じゃまくさい!!!アーダラ!!」
「あ、川口さん、すみません、」
「すんませんやないやろこーらっ! こーらっ!!!!!。」
波待ち、、、、、、、、、。
板にあたる波、、、、、。
ちゃぷん、 ちゃっぽん 、、、、、、ちゃっっぷん ちゃっっっぽん 。
クライエントからの、クレーム、
「あなた、西条サンの敷地面積、分かりにくいって、、、、、、。」
「あなた、、、。」
「 、、、、。」
「あな、、、、、。」
「つかれてるんだぁー、、。」
海に戻って、、、。
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。
ちゃっぷん、、、、、、、、。
波待ち、、、、、、。
ちゃぷ、、、、、、 ちゃぷ、、、、 ちゃっぷ、、、、ちゃぷ、 チャプ 、、、、、ちゃっぷ、、、。
「うわっ、、、、!! 」
『来た!!!!!』 いきなりすげえ波!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「おい、くおらぁあああああー!」
我に返った自分の目の前、 川口と名乗る男、、。
「おいコラ!!!!オッサン!ワシも暇な訳ないっちゅうねん! コラッ!!!!取り合えず、こいつの、知り合いっちゅう事でな!ワイも忙しいとこ来てやってんねやでぇー、」
ちゃップン、、、、、、ちゃっぷん、、、、。
「だいじょぶかぁー!? コラ、おっさん!、、、、、、、 !!! チャカ、 欲しいんやったら、よけいな事考えんと、 銭払うたらよろしいねん。」
ちゃっぷん、、、、、ちゃっぷん、、、、、、ちゃあっぷうんん、、、ちゃっぷん、、、、、、、、。
「あれ、、来たぁ???? 」
「マジすかぁー?」
ちゃっぷん、、、、、、、、、ちゃっぷん、、、、、、、、、、ちゃっぷん、、、、、、、、、、、ちゃぽ、!!!!!!
ナミ、、、、、、、。
ナミは、、、、、、?
>>あれっ、そう言えば今日見てないっすね。<<
ちゃっぷん、、、、、、、、、、ちゃっぷん、、、、、、、、、ちゃっぷん、、、、、、、、、、、、ちゃっぷん、、、、ちゃっぽ。
波が、盛り上がって来てる、、、、、!!
あ、、、、、、!
来てる、、、、、!
あ、、、、、、、、、、!!!!!!!
ヤアッベー!!!!!!マジ 来てる!!!!!!!!!
「コウラ!!!!!何が!ナミやぁー,!あほんだら、」
ちゃっぷん、
ちゃっぽん、
チャップン。
チャポ、、、、、。
今晩は、午後七時のニュースです、まず最初のニュース。茨城県で、建設業者と談合をしていたと見られる役員ら五人が今日、書類送検、、、。
北朝鮮、核開発、、、、、、。
新政権、支持率、、、、、、、、。
、、、、、、、、、。
東京都、港区、麻布3丁目の公園で、10才の少女の死体が、発見されました。
死体には、暴行を受け、性的虐待された後も確認されています。 警視庁は、今日午後、幼児虐待、殺人、死体遺棄で、犯人を、全国指名手配にする他、インターネット、各種マスコミによる、目撃者証言の、呼び掛けを始め、、、、、、、、、、、、、、、。
ナミ、、、、、。
ナミ、、、、、。
ナミ、、、。
ナミ、、。
ナ、、。
ミ、、。
、、。
、、。
、。
、。
。
。
。
。
、、、、、撃鉄を、起こす。
、、、トゥリガー(引き金)をスクゥィーズ(絞る)。
撃鉄が薬莢内の火薬を圧縮加熱させ、ハローポイントの弾が銃身の中で回転しながら飛び出す。
ハローポイントボレッツ、、、。
その名の通り、先端部が尖っていず、着弾の際に弾丸そのものが拉げる(ひしゃげる)。
従来の弾丸の様に、着弾した後の弾道がなく、
破壊、殺傷能力に、圧倒的な重点を置いた弾丸。
簡単に言えば、着弾後、ターゲットの体内をランダムに掻き混ぜ、駆け巡り、弾丸自体、破損して、最大のダメージを与える、アメリカ海兵隊が開発、実用して、今や、コンバット兵器にかかせない、悪魔の、塊。
悪魔の、、、。
「 あんな、!? おっさん! 、、、。 たのむさかい、、、、。決めるなら、決める、、、、。 変えるなら、どうする、、、、、、 言うてくれへんと、わいかて、 そんな暇な訳おまへんね。 チャカ一個で2時間やで、、、。」
ナミ、、、。
「先輩!!! しっかりしてくださいっすよ。」
、、、、、、、、、、。
じゃ、 これください、、、。
一万円札数十枚が入った封筒を、川口と名乗る男に渡した。 男は、札を数えながら、直ぐに携帯をかけ始めた。 私は受け取った銃と、ハロウポイント6発をスポーツバッグに入れ、ポケットに手を入れた。ダットサンの軽トラのキィーを確認して、席をたった。
波は、見る見る、盛り上がって行く。
でかい、
でかい波だ。
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